クリスマスの起源やサンタクロースとクリスマスの関係を徹底調査!!

11月になると街はすぐにクリスマスムード。街路樹にはイルミネーションがきらめき、クリスマスセールが始まり、クリスマスツリーがお目見え。子供じゃなくても気分がわくわくする季節ですね。





ところで、クリスマスって何の日?キリスト教のお祝いのはずだけど・・・そういえば、サンタクロースはいったい誰?そんな疑問、聞かれるまで考えたことがなかったという人も多いのでは。

私も気になって、クリスマスの起源やサンタクロースとクリスマスの関係を徹底調査しました。ぜひ子供や友達に聞かれたら自慢げに教えてあげてくださいね!

12月25日は古代ローマで信仰されていたミトラ教の冬至まつりの日。
そしてミトラ教の冬至の祭りと、サトゥルナリアの農耕の祭り、「心の太陽」である、キリストの誕生日が合体したもの。

なんだかよくわかりませんね~。もう少し詳しく説明します。



クリスマスはキリストの誕生日じゃない?

クリスマスという言葉は「クリスト(キリスト)・マス」という英語で、カトリックのミサ(儀礼)という意味です。一般的には「イエス様の誕生日」と思われていますが、実はキリストの誕生日を確定する歴史的な手がかりはどこにもありません。

定かではないキリストの誕生日がなぜ12月25日となり、人々がクリスマスを祝うようになったのでしょうか。

その秘密は古代ローマが異教徒にキリスト教を浸透させるために行った政策によるものだったのです。


およそ2千年前、キリスト教が公認される直前のローマ帝国内で、もっとも信仰されていたのが、ミトラ教でした。ミトラ教徒は太陽を神として崇拝する宗教で、秋から冬にかけて力が弱まって死んだ 「太陽神ミトラ」が、冬至のあとに「再び生まれる」という信仰をもち、冬至を祝っていました。それが12月25日だったのです。

異教徒をキリスト教に改宗させる作戦だった

その後、4世紀以降にキリスト教がローマの国教とされました。


pixel2013 / Pixabay



ローマ帝国はキリスト教を広めるため異教徒との対立や争いを生まないように、ミトラ教のお祭りの日をキリストの誕生を祝う日に決めたのです。

ローマはこの異教の伝統を、サトゥルヌス(ローマの農耕の神)の祭りに変え、冬至の時期を神の祝日としました。


その結果、ミトラ教の冬至の祭りは「心の太陽」である、キリストの誕生日となり、イエスキリストの復活を祝うクリスマスとして受け入れられていきました。


日本にクリスマスがいつから伝わったかはこちらに詳しく書いています。

さて、クリスマスが古代ローマ時代のミトラ教に起源があったことはわかったのですが、子供たちにプレゼントを配るサンタクロースっていったい誰なのでしょう。





サンタクロースって誰?

クリスマスといえばサンタクロース。私も小さい頃、サンタさんが遠くからやってきて、小さな自分の家を見つけてくれるのか、気をもんでいたものです。
赤い服を着て真っ白いふさふさのひげをたくわえ、世界中の子供たちにプレゼントを届けてくれるといわれるこの人はいったい誰なのでしょう。

サンタクロースはギリシャ生まれの司教さま

聖ニコラウスは、ギリシア南部の港町パードレ(パトラス)の お金持ちの家庭に生まれました。その後、トルコの南西部にあるリュキア地方にある古代都市”ミラ”で、キリスト教の司教を務めていました。

そう、実はサンタクロースのモデルになった聖ニコラウスは、ギリシャ人でトルコの司教さまだったんです。


聖ニコラウスは日ごろから自分の持ち物を貧乏な人や、困っている人にあげて、助けていました。聖ニコラスにまつわる逸話はたくさんあります。

逸話その1

貧乏で3人の娘を売らなければならなかった家族がいました。聖ニコラウスはその家の煙突から金貨を投げ入れます。するとその金貨が暖炉に下げられていた靴下の中に入ったのです。そのお金のおかげで娘は助かりました。

逸話その2

大飢饉があり、食べ物を探しに出かけた3人の子供が、肉屋の夫婦に殺され塩漬けにされてしまいました。その7年後、聖ニコラウスが肉屋に入って「7年前のあの塩漬けの肉が食べたい」というと、肉屋は驚き、罪を認めます。そして聖ニコラウスが塩漬けの樽に手を乗せると、なんと子供たちがあくびをしながら樽から出てきたというのです。


これはもう、
魔法使いと全能の神と正義の味方をまとめてひとるにしちゃったくらいの「スーパーヒーロー」ですね。



聖ニコラスの祝日には子供たちにプレゼントを贈る習慣がありました。ニコラウスの逸話が語り継がれるうちに、サンタクロースが、煙突から贈り物を届けるという伝承が生まれました。

ソリに乗ったサンタクロース

1823年12月23日、『聖ニコラスの訪問』という短い詩が、ニューヨーク州「トロイ・センティネル」紙上にて発表され、話題になった事から、この詩を元にした物語やイラストが多数発表され、そのイラストには8頭のトナカイのそりに乗ったサンタクロースが描かれました。
そして、サンタクロースの名前は世界中に広まり、トナカイのソリに乗ったサンタクロースの姿がすっかりポピュラーになりました。


赤い服に白いひげのサンタクロースはコカ・コーラのCMが始まり

実は聖ニコラウスはサンタのイメージのような服装ではありませんでした。

コカ・コーラが1931年にクリスマスのCMで、シンボルカラーの赤を使ったことで、現代の赤い服を着て白ひげを蓄えた笑顔のサンタクロースのイメージが全世界に定着したのです。

その時のCMではありませんが、2016年のコカ・コーラのコマーシャルをご覧ください。


https://youtu.be/bZWZ3RFPqzo


ところで、ギリシャ生まれのトルコの司教だった聖ニコラウスですが、サンタはフィンランド生まれと言われています。何故なんでしょう。

フィンランドのサンタクロース村

アメリカにはサンタクロースはフィンランド生まれという言い伝えが、聖ニコラウスとは別の人の話として伝わっていました。その言い伝えではサンタクロースは北極に住んでいるとといわれていたのです。

なんと、1927年、フィンランド国営放送局は、ラップランド東部にあるコルヴァトゥントゥリをサンタクロースの正式な住居と宣言したのです。

その後、フィンランド、ラップランド地方の主要都市ロヴァニエミにサンタクロースの部屋、サンタクロース郵便局、クリスマスグッズの店が集まってサンタクロース村ができました。




まとめ

古代ローマの時代から歴史や宗教の影響、人々の逸話、古くからの言い伝え、あるいはコマーシャルや国営放送の宣言など様々な経過を経て、私たちがイメージするクリスマスが出来上がってきたなんて、すごく興味深いと思いませんか?

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