クリスマスって、キリスト教のお祭りのはず?!
いつから日本でこんなにポピュラーになったのか知ってますか?
10月31日のハロウィンが終わると、そこここにクリスマスツリーが登場。街路樹がキラキラのイルミネーションで飾られ、街は一気にクリスマスムード。ウキウキしますね。
クリスマスは、おいしいケーキがたべられるし、プレゼントがもらえるし、私も子供のころから大好きなイベントだったブログ管理人のayaです。
ところで、クリスマスはもともとキリスト教のお祭りのはずですよね。
日本人の中でキリスト教徒の占める割合は、総人口1億2670万人のうちの191万人で、約1.5%(文化庁の宗教統計調査2017年度版)と、決して多くはないんです。
それなのになぜこんなに日本で定着しているのでしょう?
そこで、クリスマスが日本にいつ頃やってきて、なぜ楽しいイベントとして根づいたのか調べてまとめました。
この記事では歴史をたどって、
- 日本のクリスマスの始まり
- 明治半ばからクリスマスが定着
- 大正から昭和のクリスマス
- 第二次世界大戦とその後の変化
- 本来のクリスマスの起源って?
という内容で、日本にクリスマスが広がってきたかをご紹介します。
調べていくうちに、クリスマスの過ごし方も変わって来たことがわかりましたよ・・・
日本のクリスマスの歴史をざっくり紹介
まず、日本のクリスマスの歴史をざっと理解しましょう。
クリスマスがキリスト教とともに日本に伝わってから、現在に至るまでクリスマスの祝い方を簡単に表にしてみました。
西暦 | 和暦 | クリスマスの祝い方 |
---|---|---|
1552年 | 天文21年 | ザビエルが山口県で信者を集め12月24日に初めてのミサを行った。 |
1639年~1854年 | 寛永6年~嘉永7年 | 江戸幕府は鎖国政策を実施、キリスト教弾圧でクリスマスは広がらず |
1870年~1890年 | 明治半ば | 横浜や外国人居留地で少しずつクリスマスを祝った |
1881年頃 | 明治21年ごろ | 宗教色がない”ハイカラな西洋文化”として広まる |
1900年 | 明治33年 | 「明治屋」が銀座に進出、このころからクリスマス商戦が始まる |
1906年 | 明治39年 | サンタクロースが登場 |
1910年 | 明治43年 | 「不二家」がデコレーションケーキを発売 |
1927年 | 昭和2年 | 大正天皇の崩御で12月25日が祝日になり、「騒いで楽しむ」クリスマスに |
1948年 | 昭和23年 | 戦後、クリスマス商戦で11月上旬からツリーを飾り、クリスマスセール始ま数 |
1990年 | 平成2年 | 恋人たちのぜいたくで特別なイベントに |
それでは、それぞれの歴史を詳しくご紹介していきますね。
クリスマスの始まりは16世紀
16世紀半ば、1549年(天文18年)にイエズス会のザビエルによってキリスト教が日本に伝えられました。1552年12月24日に、山口県山口市でザビエルが、信者を集めミサを行ったのがクリスマスの始まりと言われています。
その後、ポルトガルとの貿易(南蛮貿易)を通じてキリスト教も西日本を中心に広がっていきます。
キリスト教弾圧や鎖国
南蛮貿易の利益を独り占めしようとした豊臣秀吉がバテレン追放令を、さらに秀吉を倒そうと、徳川家康がキリスト教禁止令を出しました。
その後、江戸幕府は鎖国に踏み切り、キリスト教徒を取り締まるための「踏み絵」を実施するなど、国内外の勢力争いのなかでキリスト教は弾圧されていました。
明治になって開国した後も、キリスト教は禁止されていたので、一般の人がクリスマスを祝う習慣はありませんでした。
その後、どうやってクリスマスが日本に広まったのでしょうか。
明治半ばからキリスト教と関係なくクリスマスが定着
明治の半ば頃、横浜や外国人居留地で少しずつクリスマスのお祝いがあったものの、外国人のめずらしいお祭りというイメージで新聞報道がされています。
1881年(明治21年)頃、クリスマスカードなどクリスマス用品が輸入されるようになると、一般の人々にも広まっていきます。
明治時代のクリスマス商戦!!
明治の終わりには、「クリスマス商戦」がすでに始まって、だんだんと庶民の間にクリスマスが浸透していきました。
1892年(明治25年)には、東京の菓子店壺屋が「クリスマスお菓子」と名付けたボンボン、フロンケーキなどの広告を載せたた記事に「クリスマス」という言葉が載りました。
1900年(明治33年)に明治屋が銀座に進出。クリスマス商戦が始まったのを契機に、クリスマスを楽しもう♪というムードに変わります。
1902年(明治35年)頃にはすでに年中行事として定着して、キリスト教とは関係なくクリスマスを祝うようになったのです。1906年(明治39年)にはサンタクロースも登場しました。朝日新聞の記事として残っています。
1910年(明治43年)に「不二家」がクリスマスのデコレーションケーキを発売しました。
なんとなく今の「ハロウィン」を思い起こさせる気がしませんか?
大正から昭和のクリスマス
大正天皇が亡くなられたのは大正15年の12月25日。天皇が亡くなられた日は祭日になるため、昭和2年から、12月25日が休日に。
しかしその後、第2次世界大戦の時代が来ます。
第二次世界大戦とその後の変化
1937年(昭和12年)に日中戦争が、1939年(昭和14年)には第二次世界大戦が起こり、非常時となってクリスマス商戦もデパートのデコレーションも封印されました。
戦後、1948年(昭和23年)から、商業施設では11月上旬からクリスマスツリーが飾られ、クリスマスセールを開催するなど、クリスマス商戦が盛んになりました。
一時期は大人の狂乱騒ぎだったクリスマス、1964年(昭和39年)に東京オリンピックが開催されたことで、「子供たちにとって楽しい日」として落ち着いたそうです。
バブルの時期のクリスマス
1990年(平成2年)ごろからクリスマスは若い恋人たちのぜいたくで特別なイベントに変わってきました。
さて、日本のクリスマスの歴史をみてきました。ところでもともとのクリスマスの起源ってご存知でしょうか?
クリスマスの起源
クリスマスという言葉は「クリスト(キリスト)・マス」という英語。カトリックのミサ(儀礼)という意味です。
一般的には「イエス様の誕生日」と思われていますが、実はキリストの誕生日を確定する歴史的な手がかりはどこにもありません。ではなぜ、12月25日がクリスマスになったのでしょう?
また、伝統的に冬至の時期に太陽や実りを祝うお祭りが行われていました。これらの祭りが融合し、いつか、「精神的な光」としてイエスを祭るクリスマスに変わっていきました。
では、最後にここまで書いてきた内容を簡単にまとめますね。
まとめ
- 初めて行われたクリスマスは1552年山口県山口市で、ザビエルが信者を集めて12月24日にミサを行ったもの
- 江戸時代から明治の初めまで200年以上、キリスト教禁止の政策が行われて、クリスマスは祝われることはなかった
- 明治の半ば頃、クリスマス用品が輸入されるようになって、クリスマスはハイカラな西洋文化の一つとして受け止められる
- 第二次世界大戦後、再びクリスマスが楽しいイベントとなり、バブルの時代は若い恋人たちのスペシャルデーに
時代の移り変わりとともに「クリスマス」の祝い方が変化していくのも面白いですね
さて、今年のクリスマス。どんなふうに過ごしましょうか。
久しぶりに、手作りケーキを焼こうかなぁ♪
コメント