2018年7月には西日本豪雨により水害で多くの命が失われ家を失いました。自然災害が頻発。規模も大きくなって、自然の脅威の前には人間が無力だと思い知らされる気がします。
北海道胆振(いぶり)地方中東部を震源とする、マグニチュード6.7、最大震度7の地震が発生した。とニュースで発表がありましたね。
震度とマグニチュードその違いはいったい何なのでしょう?
気になった私は、その違いや、揺れの強さと体感や被害、また過去の地震について調べてみました。
震度とマグニチュードの違いってなに?
地震とマグニチュードの違いとは何でしょう?
地震には2つの意味があります。
- 地面が揺れること
- 地下で地震波が出ること
震度とマグニチュードの違いを説明すると、こうなります。
- 震度とはその場所の地震の揺れの大きさをしめすもの
- マグニチュードとは地震が発するエネルギーの大きさを表した値のこと
揺れの大きさと、揺れを起こす地震のエネルギー・・・。
これだけ見るとどちらも似たもののように感じるかもしれませんね。たしかに、この2つの関連性は強いんです。
ただし、「マグニチュードの大きさ」と「震度」が完全に比例するとは限らないのです。それぞれがどう関係しているのか、ここから見ていきましょう。
震度とマグニチュードの関連性
一般的にマグニチュードが大きいほど、震度も大きくなる傾向があり、震源から近いほど震度も大きくなります。
また、
震源の深さが深いほど揺れの範囲が広くなります。
マグニチュードの大きさだけでなく、震源地の深さも震度に影響します。
つまり、下のイラストのように、
- マグニチュードが大きくても、震源が深ければ震度は小さく
- マグニチュードが小さくても震源が浅いと震度が大きくなる
ということ。
ここからは震度とマグニチュードについてそれぞれを詳しく見ていきましょう。
震度とは
地震における「震度」とは、地震による揺れの強さを表すもの。世界では地域によっていくつかの震度階級が使われています。
日本では、「気象庁震度階級(しんどかいきゅう)」という基準が使われており、10段階に分かれています。
気象庁震度階級の震度と揺れの体感
日本の気象庁震度階級は、現在では機械で測った「計測震度」を使用して、その値を10段階に換算して気象庁が発表しています。
震度 | 揺れの体感と被害状況 |
---|---|
震度0 | ・人は揺れを感じません |
震度1 | ・屋内で静かにしていたらわずかに揺れを感じる人がいる |
震度2 | ・屋内で静かにしている人のほとんどが揺れを感じる |
震度3 | ・屋内にいる人のほとんどが揺れを感じる |
震度4 | ・ほどんどの人がびっくりする。 ・吊り下げている電灯などが大きく揺れる |
震度5弱 | ・大半の人が恐怖を覚えて何かにつかまりたくなる ・棚にある食器や本が落ちることがある ・固定していない家具が動いたり倒れることがある |
震度5強 | ・物につかまらないと歩けない ・棚にある食器や本が落ちる ・家具が倒れる ・補強されていないブロックが倒れることがある |
震度6弱 | ・立っていられない ・固定してない家具が倒れたり、ドアが開かなくなる ・壁のタイルや窓ガラスが割れたり落ちることがある ・瓦が落ちたり、建物が傾いたりすることがある |
震度6強 | ・這わないと動けない ・固定していない家具はほとんど動いたり倒れる ・木造の家などは傾いたり倒れたりする ・地割れ、地滑りが起きる |
震度7 | ・耐震性の低い木造の家のほとんどが傾いたり倒れたりする ・耐震性の低い鉄筋コンクリートの建物が倒れるものが多くなる |
それでは次に、マグニチュードとは何かをみていきましょう。
マグニチュードとは
マグニチュード( magnitude) とは、地震が発するエネルギーの大きさを表した値のことです。
- マグニチュードが 1 増えると、地震のエネルギーは約31.6倍になり
- マグニチュードが 2 増えると、地震のエネルギーは1000倍になる
というのです。
そのマグニチュードにはいくつか種類があります。主な二つのマグニチュードについてその違いを簡単に説明します。
二つのマグニチュードの違い
地震学で使うモーメント・マグニチュード (Mw) と日本で使われている気象庁マグニチュード (Mj)というのがあって、基準に違いがあります。
ちょっとわかりづらいのですが、それぞれの計算方法は以下の通り。
-
モーメント・マグニチュード (Mw)は、
- 層面の面積(長さ×幅)と、変位の平均量、断層付近の地殻の剛性から算出する
- 周期5秒までの強い揺れを観測する強震計で記録された地震波形の最大振幅の値を用いて計算する
つまり、地震があった場所の広さや変動の大きさや、地面の固さから計算したもの。
気象庁マグニチュード(Mj)は
つまり、強い揺れを図る震度計の揺れ幅から計算したもの。
なんだかややこしいですね。大体こんな違いかな?という程度で把握してください。(;^ω^)
ところで、マグニチュードの大きさと地震の規模や被害の関係はどのようなものなのでしょうか。
マグニチュードの大きさと被害の関係
地震が起きた地域や建物の強度等にもよりますが、おおよその被害はこのようになります。
マグニチュードとおおよその被害
- マグニチュード2程度:揺れを感じないことが多い
- マグニチュード3~5未満:被害が起こることはまれ
- マグニチュード5.0~6.5: 中地震
- マグニチュード7.0~7.5: 大地震
- マグニチュード8.0~8.5: 巨大地震
- マグニチュード9.0~9.5: 超巨大地震
マグニチュード5.0を超える地震は中地震、マグニチュード6を超えると、被害が出るような大きな地震に。
過去の地震情報を見ることができる気象庁のこのページがありました。
気象庁過去の地震情報
過去日本で起こった地震について、調べてみました。
過去の日本の大地震
過去に、日本で起きたマグニチュード6以上の地震について、マグニチュード、震源の深さ、震度、被害状況について一覧にしました。
地震名(年月) | マグニチュード | 震源の深さ | 最大震度 | 死者・不明者(関連し含む) | 負傷者 |
---|---|---|---|---|---|
大阪北部地震 2018年6月 | 6.1 | 13㎞ | 6弱 | 5人 | 435人 |
北海道胆振地方中東部 2018年9月 | 6.7 | 40㎞ | 7 | ー | ー |
阪神淡路大震災 1995年1月 | 7.3 | 16㎞ | 7 | 6,434人 | 43,792人 |
熊本地震 2016年4月 | 7.3 | 11㎞ | 7 | 267人 | 2,804人 |
関東大震災 1923年9月 | 8.0 | 15㎞ | 6 | 105,000人 | 不明 |
小笠原諸島西方沖地震 2015年5月 | 8.1 | 681㎞ | 5強 | 0 | 13人 |
東日本大震災 2011年3月 | 9.0 | 24㎞ | 7 | 15,895人 | 6,156人 |
災害の大きさって、マグニチュードや震度の大きさだけでなく、起きた場所が「都市部」かどうかや、「火災や津波の発生の有無」などで全く異なっています。
東日本大震災は、原発事故を引き起こしたので多くの問題が残りました。
世界史上で1番大きな地震ってご存知でしょうか?
史上最も大きな地震と日本への影響
史上最も大きな地震は、1960年の9月に起きたチリ地震です。
なんと、マグニチュードは9.5!!
地震による揺れだけで、少なくとも数千以上の建物が崩壊し、正確なデータは不明。
10.7mもの高さの津波がハワイ島のヒロを襲いました。
日本にも、北海道から沖縄までの広い範囲でも2~6mの津波に襲われ、死者142人、負傷者855人の被害が出ました。
日本とチリは約17,500㎞離れていますが、津波は平均時速約777㎞のスピードで太平洋を渡ってきたというのです・・
地震に備えるためにしておきたいこと
地震の震度やマグニチュードについて調べてきましたが、地震国日本、これからもどこで大きな地震があるかわかりません。ぜひ、自分でできる災害への備えをしておきましょう。
終わりに
震度とマグニチュードの違いをしらべました。
- 震度は地震のゆれの強さ
- マグニチュードは地震のエネルギーの大きさの事
でしたね。
地震は避けようがない自然災害ですが、いざという時に備えて準備しておくことや避難場所の確認など、準備できることはたくさんあります。大切な自分や家族、友達の命を守れるようひとりひとりが心がけていきたいですね。
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